
聖コルベ記念館、本河内教会
長崎市本河内に、カトリック本河内教会、聖母の騎士修道院、聖母の騎士高等学校など
カトリックの施設が集まった場所があり、その敷地内に聖コルベ記念館がある。
記念館にはこれまで三度行ったことがあるけど、
修道士の小崎登明さん(トマさん)が
ビデオや写真を交えていろんな話を聞かせてくださる。
小崎さんはブログなどで積極的に情報発信もされている。
(2014年11月現在、病気のため療養中だそうです。一日も早い回復をお祈りします)
館内にはコルベ神父が使用していた部屋がそのまま保存されている。
本棚と机、マリア像とキリストの肖像画だけの質素な空間。
1981年に来日して聖母の騎士を訪れたヨハネ=パウロ二世は、
コルベ神父が使っていた机でサインをしたらしい。
ちなみに1982年にはマザー・テレサも訪問している。
本河内教会の中、左手には聖コルベ小聖堂もあり、
ヨハネ・パウロ2世が訪れたときの椅子なども置かれている。
ポーランド出身のマキシミリアノ・コルベ神父(1894-1941)は、1930年(昭和5年)に来日、
『無原罪の聖母の騎士』の出版や、聖母の騎士修道院の設立など精力的に活動した。
1936年には故国ポーランドの修道院長に任命されたため帰国。
1941年ナチスに逮捕され、アウシュヴィッツ=ビルケナウ強制収容所へと送られ、
死刑を宣告された囚人の身代わりとなることを申し出、
餓死室での二週間を生き延びた後、毒の注射を打たれて亡くなった。
コルベ神父は1982年に同じポーランド人であるヨハネ=パウロ二世によって列聖、聖人となった。
アウシュヴィッツでコルベ神父に命を救われたフランチェク・ガイオニチェクさんは、
コルベ神父についての講演を続け、1995年に94歳の天寿を全うされた。
列聖式にも参加されていたそうだけど、恩人の列聖は本当にうれしかっただろうなあ。
※以下11月17日追記
セルギウス・ペシェクさんというポーランド人修道士が書いた『越えて来た道』という本を読んだ。
1907年生まれで、コルベ神父に呼ばれて1931年に来日。
コルベ神父とともにこの本河内で活動した人で、
来日以来、故郷ポーランドには一度しか帰ることなく、
長崎だけでなく東京や兵庫でも精力的に働き、最後は長崎で2010年に103歳で天に召された。
この本は、修道院に入った少年時代から来日してコルベ神父たちとともに活動した頃の回想録で
1996年、セルギウスさんが89歳の時に書かれたもの。優しくて心温まる本だった。
少し前までこの本河内にいらっしゃったみたいで、一度お会いしてみたかったな。
そういえば先日聖コルベ記念館に行った時、
入り口のところで外国人の修道士の方お二人とすれちがったけど、
あのお二人もおそらくポーランドからの修道士なんだろうな。
「ごゆっくりどうぞ」と声をかけてくださった。
セルギウスさんの最期については小崎さんがホームページで書いている。
すごくいい文章なのでぜひ読んでほしいです。
→2011 03.登明通信:セルギウス修道士 103歳 愛の生涯









