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カトリック中町教会

長崎駅のすぐ近くにある純白の美しい教会。

 

JR長崎駅がある辺りは現在では埋め立てられているけれど、一昔前までは海だったところで、直接船を着岸できるということで、熊本藩や佐賀藩など諸藩が蔵屋敷を構えていた。この中町教会がある場所はかつて大村藩の蔵屋敷があった場所で、教会の周りには今も石垣が残っている。

 

教会堂はフランス人パピノー神父の設計で1891年(明治24年)に着工。教会建築にあたってフランス人の婦人からの多額の寄付があったらしいけど、どういう人だったんだろう。

 

1897年(明治30年)に献堂式が行われたが、1945年には原爆によって崩壊。現在の教会堂は1951年に再建されたもの。この教会は聖トマス西と15殉教者に捧げられたもので、敷地内には記念碑が建てられている。

 

長崎市内では伊王島の馬込教会と並んでかなり立派な教会で、駅前というすばらしい立地なのに、現在では周りをビルなどに囲まれてしまっていて、少し離れると見えなくなってしまうのが本当に残念。たとえば長崎駅で電車を降りてきてすぐ駅前の歩道橋の上から全容が見えたらすごく美しいと思うのですが…。

 

個人的な話だけど、中町教会はうちから一番近いカトリック教会で、小学校の頃はここに通ってる同級生が何人かいた。きれいな教会だなあと思ってたんだけど、うちはプロテスタントだから、なんとなく近寄りがたいと感じていた。そんなことを今ふと思い出しました。そのせいか敷地内に入ったのは去年が初めてだったり。

 

※2014年11月現在、夜間はライトアップされていて、昼間とはまた雰囲気が異なっていてとても綺麗です。

 

(2015.1.5 追記)

中町教会の建築にあたって多額の寄付をしたフランス人女性は、坂井信生『明治期長崎のキリスト教』という本によると、リヨンの資産家アントワネット・ペリエ夫人というそうで、当時長崎を訪れていたリヨンのマルナス司教が、中町教会の建築資金が不足しているという話を耳にし、マルナス司教から話を聞いたペリエ夫人が8万フランを献金したとのことでした。

 

(2015.2.27 追記)

敷地内に「聖トマス西と15殉教者」の像が設置されたそうです。

 

[アクセス]

JR長崎駅から徒歩5分。

 

[リンク]

カトリック中町教会

聖トマス西と15殉教者(カトリック中央協議会)

 

[本]

坂井 信生 『明治期長崎のキリスト教ーカトリック復活とプロテスタント伝道』

 

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