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大江天主堂、天草ロザリオ館

天草下島の南西部、小高いところに立つロマネスク様式の美しい教会です。1892年(明治25年)に司祭として赴任したガルニエ神父(1860-1941)が私財を投じて建設した教会で、1933年(昭和8年)に完成。設計・施工にあたったのは鉄川与助。堂内にはド・ロ神父が外海で作成した版画も飾られていました。

 

ガルニエ神父はパリ外国宣教会から派遣されて1885年(明治18年)に来日。伊王島の大明寺教会などを経て1892年に天草に赴任。1941年(昭和16年)に大江で亡くなるまで49年間天草での布教に尽力しました。与謝野鉄幹、北原白秋らによる紀行文『五足の靴』に、地元の人々から「パアテルさん」と呼ばれて親しまれているフランス人宣教師として登場します。天草の方言も使いこなしていたというエピソードもどこかで読んだことがあります。外海のド・ロ神父、黒島のマルマン神父などと同じように、今日でも敬愛されている神父さんです。

 

ガルニエ神父の前にはやはりパリ外国宣教会のフェリエ神父(1856-1919)という宣教師がいて、崎津や大江など天草での布教の下地はこの神父が作ったもののようです。フェリエ神父は奄美大島にわたって、当地で「奄美大島の使徒」と呼ばれて敬愛されたとのこと。

 

大江天主堂の下には「天草ロザリオ館」があります。10年前に来た時にはまだありませんでしたが、大江天主堂に合わせて作られたと思われるきれいな建物でした。マリア観音や経消しの壺、1805年(文化2年)の「天草崩れ」関連の資料などが充実していました。

 

 

[アクセス]

天草下島の西側を南北に走る国道389号線から西の方に見えます。いろんなところに案内表示があるので、迷うことはないと思います。

 

[リンク]

天草ロザリオ館

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